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【元通関士の行政書士が解説】少額輸入の免税廃止へ。越境ECと個人輸入のルールは変わる?


日々、日本で暮らす外国人の皆さんのサポートをしていますが、最近ニュースでも話題になっている「少額輸入の税制改正」について、実務的な視点から解説したいと思います。

これまで「1万円以下(個人使用なら商品代金約1.6万円以下)なら無税」というルールを賢く利用してきた方も多いはず。しかし、この「当たり前」が今、大きな転換期を迎えています。


1. なぜ今、ルールが変わるのか?(通関の現場から見た背景)

私が通関の現場にいた頃から、国際郵便やクーリエ(国際宅配便)の貨物量は爆発的に増え続けています。

今回の改正の背景には、SHEINやTemuといった巨大プラットフォームの台頭があります。

  1. 国内事業者との公平性: 日本の店で買うと10%の消費税がかかるのに、海外から買うと免税になるという「逆差別」の解消。
  2. 輸入件数の増大: 少額貨物の件数があまりに多く、税関検査や徴収のコストが見合わなくなっている現状。

政府は「漏れなく、効率的に」税金を徴収する仕組みへシフトしようとしています。


2. 注目する2つの大きな変更点

「1万円以下の免税措置」の廃止(検討中)

これまでは、課税価格が1万円以下であれば関税・消費税ともに免除されていました。 改正後は、たとえ1,000円の商品であっても消費税を課す方向で調整が進んでいます。 「少額だから税金はかからない」という考え方は、数年以内に通用しなくなります。

② 「0.6掛け特例」の廃止

個人輸入(自己使用目的)の場合、これまでは商品価格の60%を課税対象とする「0.6掛け」の優遇がありました。 令和7年度の改正要望では、この特例を廃止し、商品代金の100%に対して課税することが盛り込まれています。 これにより、同じ買い物をしても実質的な税負担は約1.6倍に跳ね上がることになります。


3. 日本在住の外国人・ビジネスを検討中の方への影響

行政書士として、特に日本で起業を考えている外国人の方や、副業で輸入販売を検討している方には以下の点をお伝えしています。

  • 「個人輸入」と「商用輸入」の境界線がより厳格に: 今後は、個人使用を装った小口の輸入による節税が難しくなります。
  • プラットフォーム課税の導入 将来的に、海外サイトが販売時に日本の消費税をあらかじめ徴収する仕組み(プラットフォーム課税)が導入される予定です。これにより、通関時のトラブルは減るかもしれませんが、仕入れコストは確実に上がります。

まとめ:これからの個人輸入はどう向き合うべきか?

こうした税制改正が行われる際は、税関の事後調査やチェックも厳しくなる傾向があります。

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