前回の記事では、これから介護施設の運営を検討している方についてお伝えしました。
今回は、ご縁をいただきベトナムの最新老人ホームを視察してきました。現在プレオープン中という、ピカピカの施設です。
行政書士・介護士というダブルライセンスの視点から、少し踏み込んだ「介護人材とビザ」のお話をしたいと思います。
「日本式介護」を導入する本当の狙い
今回伺った施設が「日本式の自立支援介護」を導入しようとしている背景には、単なるブランディング以上の戦略がありました。
それは、「日本で経験を積んだ特定技能人材の受け皿になる」という明確なビジョンです。
行政書士の視点として:特定技能「介護」の帰国後キャリア
これまで、特定技能などの在留資格で来日するベトナム人スタッフにとって、日本での経験を母国でどう活かすかは大きな課題でした。
行政書士としてビザ申請に携わっていると、彼らから「日本で5年、10年学んでも、帰国したらそのスキルを活かせる場所(施設)がない」という不安の声を耳にすることが少なくありません。
しかし、今回のような「日本式」を掲げる施設が現地に増えることで、ビザのスキームは以下のように劇的に変化します。
これまでの流れ: 日本で働く(出稼ぎ)→ 帰国(異業種へ)
これからの流れ: 日本で高度な技術を習得 → 特定技能の経験者として現地のリーダー職へ
まさに、人材の「送り出し」だけでなく、帰国後の「受け皿」までをセットにした循環が始まろうとしています。
介護士の視点として:技術の「逆輸入」が始まる
現場を預かる介護士として感じたのは、彼らの吸収力の早さです。 プレオープン中の施設でトレーニングに励むスタッフたちは、「日本で学んだ先輩」をロールモデルにしています。
日本で培われた「声掛けの技術」や「生活リハビリ」の概念が、特定技能というビザの枠組みを通じてベトナムに根付こうとしている。その最前線に立ち、彼らの目が輝いているのを見て、胸が熱くなりました。
行政書士×介護士として、私たちができること
ベトナムの高齢化は、日本の経験をそのまま活用できる大きなチャンスです。 しかし、そのためには「ただビザを取って日本に呼ぶ」だけでなく、「帰国後のキャリアパスまでを見据えた制度設計」を、私たちがサポートしていく必要があります。
「日本で働いて良かった」 そう思えるスタッフを一人でも増やし、その経験が母国の高齢者たちの笑顔に繋がる。そんな未来を、法務と現場の両面から支えていきたいと改めて強く感じた視察でした。
ハノイ老人ホーム見学、小紅書から










